今回は物流業界で使われている用語、「横持ち」についてその概要をご紹介します。また、「横持ち」にはデメリットもあるため、この記事では横持ちを削減する方法についてもご紹介します。

物流業界でよく使われる「横持ち」とは?

「横持ち」とは、直接目的地まで配送をするのではなく、物流センターや倉庫、店舗などの拠点を経由して配送する方法です。

通常、経由地では荷物の積み替えが必要となります。横持ちは最短距離での配送と比べると、時間や費用がかかる傾向があります。

「縦持ち」とは

物流業界では、「横持ち」という言葉だけでなく、「縦持ち」という言葉も使われます。「縦持ち」は同じ拠点内で荷物を上下方向に移動させることを指します。

例えば、1階の倉庫から2階に商品を運ぶ場合などが該当します。

「横持ち」のデメリット

横持ちは、直接目的地まで配送をおこなう場合に比べて、時間とコストがかかります。

そのため、一般的に物流計画を立てる際には、可能な限り横持ちを避けることが望ましいとされています。
しかし、現実的に横持ちを完全に回避することは難しいのが実情です。

横持ちが必要となるケース

横持ちは、物流の効率低下やコストの上昇という面から避けたいものですが、以下のような状況で避けることができずに発生する場合があります。

物流拠点ごとに機能が分散している

横持ちが生じる代表的なケースとして、物流拠点の機能が分散している場合があります。例えば、生産拠点から別の配送センターへ荷物を移動させる必要があったり、生産後に別の拠点で中間工程を行う場合などが挙げられます。1つの拠点では作業が完結せず、拠点間の移動が必要になるため、横持ちが生じることになります。

繁忙期

もうひとつの代表的なケースとして、繁忙期があります。配送する物量が急増した場合、物流拠点間を移動する車両やドライバーが不足し、別の拠点や車両を用いることが必要になります。このような場合、横持ちが生じることになります。

店舗間の在庫調整

店舗間の在庫調整で横持ちが行われることもあります。欠品を防止するために、複数の店舗に在庫を分散している場合は、必要に応じて横持ちが発生することがあります。

横持ちを削減する方法

横持ちを回避するためには、以下のような方法があります。

  1. 物流拠点の機能を統合することで、1つの拠点で作業が完結するようにする。
  2. 運送ルートを最適化し、最短距離かつ効率的なルートを選択することで、横持ちを最小限に抑える。
  3. 商品の在庫管理を徹底することで、必要な時に必要な量を確保し、余分な在庫を持たないようにする。

これらの方法を実践することで横持ちを削減し、物流の効率を向上させることができます。

定期的に横持ちが発生する場合は軽貨物運送業者の利用を検討

定期的に横持ちが発生する場合は、軽貨物運送業者へ依頼することもお勧めです。
決まった日時や場所への配送においては、運ぶ荷物の種類や量にもよりますが、軽貨物運送のルート配送を活用することでコスト削減に繋がることもあります。車両やドライバーの手配、積み降ろし作業などの負担がなくなり、配送コストや人件費を削減できる可能性があります。さらに横持ち配送による無駄を省くことで、本来の業務に集中することができます。
先述した回避方法の実践が難しい場合は、一度、軽貨物運送業者に相談してみましょう。

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