以前の記事では、2021年の「国内におけるドローン配送の実証実験と課題」についてご紹介しました。今回は、2021年現在までに実際に行われた外国でのドローン配送の事例を一部ご紹介します。
国内におけるドローン配送の実証実験と課題について【2021年】
今回は、国内におけるドローン配送の現状と課題について説明していきたいと思います。
【2016年】Flirtey社の配送実験
2016年3月、オーストラリアの新興ドローンメーカーであるFlirtey社は米連邦航空局(FAA)の許可を得て、ドローンを使用した小包配送の実験を行い、アメリカで初めて成功させました。本実験は安全性を優先し、あらかじめ人を避難させたうえで行われ、水や非常食、緊急の医療品を積んだドローンを目的地に届けることに成功しました。実験に使用されたドローンは、遠隔操作を必要としない完全自立型飛行タイプのものです。目的地の上空まで飛行し、ロープを使用して荷物を受取人に下ろすシステムで行われました。
米セブンイレブンでの商業配達事例
また、Flirtey社は米セブンイレブン社とチームを組んで行ったドローン配送にも成功したことを発表しました。配送されたのは、チキンサンドウィッチ、ドリンク、ドーナッツなどの食料品です。購入注文から数分で、注文者の自宅裏庭に荷物を届けることに成功しました。
北欧での実験やドローンの郵便配達
北欧フィンランドの会社であるPosti社も、ドローン配送による宅配便の実験を行いました。フィンランド首都のヘルシンキからスオメンリンナの島まで、距離としては約5kmにわり約3kgの荷物をドローンに積んで飛行テストを行い、これを成功させました。
また、スイスの郵政分野における国営企業であるスイスポスト社も、米Matternet社と手を組み、手紙や小口荷物のドローン配送の実験に2015年から取り組んでいます。
【参照元】Latest news, background and stories | Swiss Post
まとめ
外国ではすでに様々なドローン配送における実証実験が行われており、数多くの成功事例が生まれています。他にも、ドローン配送の分野ではAmazonが力を入れて実現に向けて取り組んでいます。こうした世界の流れをみると、日本でもドローン配送が実現する日は近いかもしれませんね。