宅配ボックスは、住宅やマンションなどに設置されており、荷物を安全に受け取る上でとても便利な設備です。しかし、最近では宅配ボックスが満杯になるという新たな問題が発生し、これに伴う派生的な問題も生じています。

今回は、特にマンション等の集合住宅で発生する頻度が高い、「宅配ボックス満杯問題」について、それが引き起こすさまざまな派生的問題や、宅配ボックスが満杯になっている際の解決策などについて探っていきます。

宅配ボックスが普及した背景

コロナ禍による社会的制約の中、多くの人が外出を控え、自宅での生活時間が一層増えたことによりオンラインショッピングの利用が増加しました。このような状況下で、宅配ボックスの需要も急速に拡大しました。

宅配ボックスを設置することで、非対面での受取ができるとともに、従来の再配達依頼の手間も解消され、時間効率化を図ることができます。そんな利便性から現在、宅配ボックスは多くの人々にとって重要な設備となっています。

宅配ボックス満杯問題

そんな利便性の高い宅配ボックスですが、前述したオンラインショッピングの急増によって、「常に満杯になっていて利用ができない」という問題が浮上しています。

宅配ボックス満杯問題から生じる派生的問題

宅配ボックスが満杯になっている場合、様々な派生的問題が発生します。以下に、主な事象をお伝えします。

すぐに荷物を受け取ることができない

 宅配ボックスが満杯だと、受取人が留守の場合、“置き配指定”を除いて荷物を受け取ることができなくなります。受取人は再配達を待つことになるため、荷物の受け取りが遅れてしまう可能性があります。

再配達が増える

前述の通り、宅配ボックスが満杯だと配達員が荷物をボックスに収めることができず、受取人は再配達依頼を行わなければならなくなります。受取側としては再配達依頼の手間が生じることに加え、場合によっては荷物を確実に受け取るために在宅せざるを得ないことになるかもしれません。

また、届ける側としても配達員の労力や時間が通常以上に必要となり、配達業務の効率が低下します。今後、「再配達有料化」が実施された場合は、再配達料が発生することになるかもしれません。

セキュリティの問題

宅配ボックスが満杯の状態が続いている場合、再配達を回避するために置き配を指定する方もいます。置き配は不在時の受け取りを可能にし、再配達の防止に繋がる一方、荷物が玄関などに置かれるため、盗難や破損のリスクは高まります。

特に高額な商品や重要な書類が届く場合、セキュリティ上のリスクが大きくなります。

他の住人への迷惑になる

マンション等において宅配ボックスが満杯だと、ご自身だけでなく当然ながら他の住人も利用することができません。

もし、ご自身が宅配ボックスに保管されている荷物を放置していた場合、他の住人が迷惑を感じている可能性があり、場合によっては近隣トラブルに発展してしまう可能性もあります。

宅配ボックス満杯問題が発生する原因

「うっかり」による長期放置

宅配ボックス満杯問題の主な原因は、多くの場合「不在通知」を紛失してしまったり、暗証番号がわからなくなったり、荷物が届いていることを忘れて長期間放置してしまったりといった、「うっかり」によるものが多いようです。

宅配ボックスの私物化

これは稀なケースですが、原因の一つとして、一部の住人が宅配ボックスを私物の保管場所として利用してしまっているケースがあるようです。

「宅配ボックス満杯問題」の解決策

長期間宅配ボックスが満杯という状況が続いている場合は、不動産管理会社へ相談しましょう。状況を確認した後、宅配ボックスに長期滞留している荷物の対処を行ってくれます。場合によっては住宅の掲示板やチラシなどで、宅配ボックスの適切な利用について周知を行ってくれることもあるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?マンションやアパートに住む住人一人ひとりの「うっかり放置」が宅配ボックス満杯問題の大きな一つの原因となっています。前述した通り、宅配ボックスが満杯の状態が続くと、様々な派生的問題が生じて多くの人に悪影響を及ぼす可能性があります。

現状、完全な解決は難しいかもしれませんが、「うっかり」が様々な悪影響を生じさせてしまうことを一人ひとりが理解し、荷物を放置しないことを意識していれば、宅配ボックスが常に満杯になることを抑えることができるでしょう。

もし、宅配ボックスが満杯になっている状況が続く場合は、不動産管理会社へ連絡して解消してもらうようにしましょう。

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