ネットで軽貨物のお仕事について調べているとき、「ギグワーカー」という言葉を目にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?AmazonフレックスやUberEats、出前館といった宅配のお仕事ではお馴染みの「ギグワーカー」。よく聞くワードだけど、そもそもどんな意味なの?普通の働き方と何が違うの?なんて思われている方もいらっしゃるのでは?

そこで今回は、ギグワーカーの働き方やギグワーカーとして働く際のメリットとデメリットについてご紹介します。

ギグワーカーとは?

まず、ギグワークとは「雇用契約を結ばずに行う短期や単発の仕事」を意味します。

そして、ギグワーカーとは「主にインターネットを利用して、短期や単発のお仕事を請け負って働く労働者」のことを言います。『ギグ』は音楽業界から生まれた言葉で、「音楽のライブで行われる突発的な短いセッションや演奏」のことを意味します。これに「ワーカー=働く人(労働者)」という意味をかけ合わせて、「短期的な仕事をこなす労働者」を意味する言葉として誕生しました。

ギグワーカーの働き方

ギグワーカーの働き方は、複数の企業から単発で仕事を請け負う働き方で、基本的には特定の企業と雇用契約を結ばないため、企業との主従関係が生まれにくく、自由を感じやすい働き方になると言えます。

日本では、同一の企業に定年まで正社員として雇用され続ける『終身雇用』という働き方が今までは一般的でした。しかし、時代が移り変わり急速にデジタルが普及した現代において、最近ではネット上で気軽にお仕事を探して働く「ギグワーカー」が流行し、会社に雇われて働くのではなく、自分のペースで自由に働く人々が増加しています。

ギグワーカーの働き方のわかりやすい例として、『UberEats(ウーバーイーツ)』のお仕事があげられます。UberEatsは、飲食店がアプリを通して注文を受け、配達員として登録しているギグワーカーが配達の仕事を請け負い、注文者に料理をお届けするというデリバリーサービスです。UberEatsが流行する前は、飲食店の配達員として働く場合、社員やアルバイトとして飲食店と雇用契約を結んで働くという働き方が一般的でした。

ギグワーカーのメリット

ギグワーカーはお店と雇用契約を結んでいないため、そもそもシフトがありません。好きな時に気に入った仕事を探すなど、自分のペースで自由に働くことができます。「たくさん稼ぎたいときはたくさん仕事をして稼ぐ」、「たまには違った仕事をしてみる」そんな働き方ができます。

また、仕事内容はシンプルなものが多いため、誰でも始めやすいということもメリットと言えるでしょう。

企業側のメリット

一方、ギグワーカーにお仕事を依頼する企業側にもメリットはあります。まず、雇用契約を結ぶ手間が省けるため人財確保にかける時間を削減することができます。また、人手が不足した時にギグワーカーに業務を依頼することで、その時々で必要となる労働力を調整しやすくなります。

さらに、雇用しているわけではないので、仕事がないときの時間分の賃金を支払う必要がなく、人件費を抑えることができるというメリットもあります。

ギグワーカーのデメリット

ギグワーカーのメリットは先ほど述べましたが、もちろんデメリットもあります。

デメリットの一つは、一件あたりの仕事の報酬単価が安いケースが非常に多いことです。フードデリバリーサービスの一件あたりの配達の報酬は、数百円程度がほとんどです。簡単な仕事内容かもしれませんが、仕事の効率が悪ければ時給換算でとても安かったなんてこともあります。

また、単発の業務に対して報酬が発生するため、そもそも仕事がなければ稼ぐことができません。さらに、病気やケガをして働けない期間がでてしまえばその分稼ぐこともできませんし、雇用されていないので有休や雇用保険などもありません。こうした様々な保障がない点に加えて、仕事中にトラブルを起こしてしまった場合、全て個人で責任を取らなくてはいけません。

ギグワーカーの働き方は自由である分、こういった様々なリスクがデメリットとしてあります。

企業側のデメリット

企業側のデメリットとしては、「難しい仕事」や「ある程度覚えることが必要な仕事」を依頼しづらいということがあります。

また、ギグワーカーは社員ではなく社外の者なので、ギグワーカーのノウハウを企業資産として残すことができません。他にも、企業の機密情報漏洩のリスクや、ギグワーカーによる各種トラブルの発生リスクなどもあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は、「ギグワーカー」の働き方やメリット・デメリットについてご紹介しました。

ギグワーカーは、好きな時間に好きな仕事を自分のペースでできる一方、収入が安定しづらいというデメリットがあります。ギグワーカーに興味をお持ちの方は、こうしたメリットとデメリットの両方をしっかりと理解した上で、自分の働き方や請け負う業務を決定していくことが重要です。

なお、社員として雇用されていて安定的な収入がある方で、スキマ時間や自分のノウハウを生かしてギグワーカーとして働きたいと考えている方にはオススメです。ただし、ご自身が雇用されている企業自体が副業可能かどうかは、事前にしっかりと確認をしておきましょう。