軽貨物ドライバーの働き方は大きく3つに分けることができます。「会社員として運送会社に雇われて働く方法」、「法人を立ち上げて代表取締役として働く方法」、そして「個人事業主として働く方法」。
今回は、個人事業主として働く場合に必要な開業手続きの流れや、開業に必要な費用などをご紹介します。
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※2024年2月時点の情報を基に作成
軽貨物運送事業の開業手続きは自分でできる?
軽貨物運送事業の開業手続きは自分で行うことができます。
もちろん、ご自身で手続きを行う自信がなければ司法書士などの専門家に依頼することもできますが、税務署などの公的機関や地域の支援機関などから情報提供を受けることもできますので、積極的に利用すると良いでしょう。
軽貨物運送事業の開業手続きの流れ
個人事業主として軽貨物運送事業を開業するためには、大きく分けて以下の2つの手続きが必要です。
- 個人事業主として開業手続きを行う(税務署)
- 軽貨物運送事業者(正式名:貨物軽自動車運送事業)として届出をする(運輸支局)
最寄りの税務署で個人事業主としての開業手続きを行い、運輸支局にて軽貨物運送事業者の登録を行います。
個人事業主として開業手続きを行う(税務署)
個人事業主として開業手続きを行うために「個人事業の開業・廃業等届出書」を記入し、最寄りの税務署に提出します。この手続きは、原則として開業から1ヶ月以内(提出期限が土・日曜日・祝日等にあたる場合はその翌日)に行う必要があります。うっかり忘れてしまわないように、最初に手続きを済ませておくことをお勧めします。
青色申告の手続き
青色申告で確定申告をしたい方は、原則として開業してから2ヶ月以内に「青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要があります。開業手続きを行う際に青色申告の手続きも一緒に済ませておくことをお勧めします。
軽貨物運送事業者の登録を行う(管轄の運輸支局)
軽貨物運送事業者の登録を行うために、使用する車両を管轄する運輸支局に「貨物軽自動車運送事業経営届出書」の提出を行います。他にも「運賃料金表」、「事業用自動車等連絡書」、「車検証のコピー」が必要になります。運輸支局への届出が完了したら、営業車両に取り付ける黒ナンバーの取得を行います。
- 貨物軽自動車運送事業経営届出書
- 運賃料金表
- 事業用自動車等連絡書
- 車検証のコピー
※電子車検証が交付された方は、車検証のデータを閲覧アプリで出力・印刷(自動車検査証記録事項)したものを添付。
管轄の運輸支局に提出する書類について
貨物軽自動車運送事業経営届出書とは
貨物自動車運送事業法第2条にある「他人の需要に応じ、有償で、自動車を使用して貨物を運送する事業」の経営届出を行うための書類。
運賃料金表(軽貨物自動車運送事業運賃料金表)とは
名前の通り軽貨物運送事業のお仕事で発生する運賃の料金詳細や適用方法をまとめた書類。
事業用自動車等連絡書とは
軽貨物運送の仕事で使用する車についての詳細を記入する書類。
無料のクラウドツールを利用して貨物軽自動車運送事業経営届出書を作成できる
最近は、無料のクラウドツールを使って、スマホやパソコンで軽貨物運送事業の許認可申請書類を簡単に作成することができます。ツールの指示に従って入力を行うだけで書類を作成することができます。
開業届の提出や許可の取得に必要な時間
不備なく提出書類を準備し、各種開業届や車両の登録手続きを済ませ、かつ、黒ナンバーの取得から取り付けまでをスムーズに行うことができれば、最短1日で開業することができます。
開業の手続きに必要な費用
軽貨物ドライバーの個人事業主としての開業手続き費用は0円で可能です。ただ、黒ナンバーの取得については1,500円程度かかります。
働くための準備
開業手続きに関しては大きな資金を必要としませんが、実際に開業して軽貨物ドライバーとして働くためには、最低限以下の準備が必要です。
- 「運転免許証(普通自動車免許)」
- 「車両」
- 「車庫」
- 「営業所」
- 「各種社会保険」
- 「自賠責保険」や「任意保険」
運転免許証(普通自動車免許)
自動車免許を持っていない場合は、免許を取得するための費用がかかります。
車両
お仕事で使用する車両は規定の軽貨物車両(軽バン車両等)を最低1台以上用意しなければいけません。軽貨物ドライバーの仕事でよく使用される「軽バン車両」は、新車でおよそ100万円ほどで購入できる車種もあります。中古車両であれば、さらに安く購入することができます。
車庫
仕事で使用する車両の車庫も必要です。車庫は原則、営業所に併設することとなっています。また、併設できない場合の車庫は、「営業所からの距離が2km以内であり、仕事で使用する車両すべてが収容できること」と規定されており、新たに車庫を借りる場合は費用がかかります。
営業所
事業の拠点は自宅を営業所として登録することができます。
各種社会保険
個人事業主として働く場合は、国民健康保険、国民年金などの社会保障関連は個人で加入することになります。
自賠責保険や各種任意保険
自賠責保険の加入だけでなく、リスクを抑えるためにも一般自動車損害保険(任意保険)への加入を強く推奨しています。
また、万が一の病気やケガに備えて、自身で保険に加入してリスクに備えることもオススメです。
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アフラック少額短期保険株式会社
病気*やケガで働けなくなった場合の生活費用をサポートする所得保障保険です。業務中だけでなく、業務外の病気やケガで働けなくなった場合も保障します。
(*)精神疾患・妊娠・出産等を除く
詳細は契約概要、注意喚起情報、約款をご確認ください。
引受少額短期保険業者:アフラック少額短期保険株式会社
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その他開業に必要な手続き
荷主や軽貨物運送業者との契約
軽貨物ドライバーとしてお仕事をするためには、荷主や軽貨物運送業者との業務委託契約を結ぶ必要があります。一般的に契約には「業務委託契約書」や案件ごとの「覚書」などの締結が必要になります。これらの契約書類は荷主や軽貨物運送業者が用意します。もちろん契約する荷主や軽貨物運送業者によって、書類のフォーマットや必要となる書類は異なりますので、必ず契約締結前に内容を十分に確認しましょう。
業務委託契約書とは
荷主または軽貨物運送業者と個人事業主の軽貨物ドライバーとの間で締結される契約書類。業務を委託するうえで遵守すべき事項や支払条件等の諸条件を定めたもの。
軽貨物運送事業の開業前に学んでおきたいこと
軽貨物ドライバーとして独立する前に知っておくべきことや学んでおきたいことを各記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
開業手続きに関しては焦らずしっかりと行えば誰でも手続きすることが可能です。
しかし、働く環境は会社に属する従業員とは異なり、自分で用意する必要があります。そして荷主や軽貨物運送業者と業務委託契約を結び、仕事を確保しなくてはいけません。
軽貨物運送業者によっては、未経験でもスムーズに軽貨物ドライバーのお仕事ができるように、開業手続きからサポートしてくれる企業もあります。気軽に相談してみましょう。
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